新宿駅の利用者

新宿駅は東京一どころか世界一の利用者数を誇るマンモス駅です。

夜の新宿駅

人の流れで押しつぶされそうになる、そう表現されることもあるほど新宿駅には毎朝大勢の乗客が早足で電車に駆け込んでいます。噂では聞いたこともあるでしょうが、1日に何人くらいが新宿駅を利用しているのかは数えたことのない人がほとんどでしょうし、およその人数も知らない方が大半でしょう。ビックリする数字ですがなんと1日平均で340万人近くの利用者がいるそうで、これは日本一や東京都一というレベルの話ではなく、世界で最多人数のようです。ちょっと想像できない人数ですので340万人という数字を考えてみましょう。野球チームだとレギュラー9人、補欠と監督やコーチを合計して約20人なので、1万チーム集めてようやく20万人になります。その17倍で340万人になるので、17万の野球チームの総員数がこれに匹敵する計算になりますが、そんなにたくさんのチームが一堂に会する機会も滅多にないのでやはり想像しづらいかもしれません。観客席が多いとされる東京ドームですら満席でも5万5千人が限界なので、これで例えると「東京ドーム約60杯分」の人間が利用していると表現することになります。盛り上がっているシーズンに開催される東京ドームでの巨人戦ですら6万人にも満たないのに大勢の人が集まっているように見受けられますが、新宿駅はその比ではない、ハンパない数のサラリーマン達が乗降車しているのです。この駅にはいくつかの路線が乗り入れていますが、利用者数が最多なのはJR東日本の1日約76万人ということになっています。さすが旧国鉄だけのことはありますね。この76万人という記録はJR東日本の駅の中でもトップの成績だそうです。その次に多いのは京王電鉄で、トップとの差はわずか数千人で惜しくも2位の座に位置していますが、近い将来逆転もありえるので今後の活躍に期待しましょう。一日の平均利用者数がわりと僅差なので、もしかしたら日によってはJRよりも多くの利用者がいた日だって年に何回かはあったかもしせんし、逆転する可能性はそう低くはなさそうなので楽しみです。続いて第三位ですが、小田急電鉄の約49万人になります。全盛期にはこの1割増しほどの記録も出していたのですが、近年は50万の大台を割ってしまう年が続いているそうなので少し残念です。このままでは新宿駅のトップを狙うことは難しそうで、増改築など大きな変化がない限りはツートップに割り込むことは出来なさそうな雰囲気です。そして第4位は約23万人の東京メトロで、3位の半分以下の記録なので不動の4位として長年ここに居座っています。絶頂期には今の2~3割多くの利用者がいたのですが、年々減少してどんどん3位の背中が遠ざかっているようです。それでも23万人というのは全然少ない数字ではなく、東京ドームに収容したければ4つ用意しないと溢れてしまうほどの大人数ですから、新宿駅以外の場所でならトップを窺える実力を持っているともいえます。他にも都営の地下鉄で乗降車している人が何十万人かおり、その合計が約340万との大記録を作り上げているのです。新宿駅が誕生したばかりの頃は一日の利用者数が100にも満たなかったことを考えると、よくもここまで育ったものだと感心せずにはいられません。古い記録によれば一日の乗車人数(乗降車人数ではない)が平均36人だったと残されていますので、現在の1%のさらに1%以下からスタートしたことになり、いくらなんでも増えすぎだろうとツッコミたくなってしまいます。新宿駅の一日の平均利用者数はギネスブックにも認定されているらしいので、もしギネスビールを飲みながら雑談する機会があればこの話題を出して盛り上がってみましょう。